スパイスで変幻自在！この夏食べたい専門店のカレー4選。

スパイスの組合せによって変幻自在に表情を変える専門店のカレー。
家庭では決して真似することができない技とこだわりがどのお店にも詰まっていました。

Krispa Mahal 八山田店(郡山市)

人気の秘密は本場感と日本人受けの絶妙なバランス。
arukuスタッフが愛してやまないインドカレー

ある人はお皿からはみ出さんばかりの大きなナンを手でちぎってカレーに浸し、別なテーブルには２種類のカレーの食べ比べを楽しむカップルの姿が。満席で賑わう『クリスパマハル八山田店』のお昼時の光景です。arukuスタッフの中でもファンが多く、中には「ここのカレーが世界一美味しい！」と豪語する者までいるほど！

クリスパスペシャルセット　1,700円（お好みのカレー２種、ナンまたはライス、タンドリーチキン、サラダ、スープ、ドリンク、デザート）
夜のセットは全てのカレーから選べるのがポイント。今回はぷりぷりのエビが贅沢なプラウンカレーと、羊肉と野菜のドライタイプのカレー、マトンドピアザをチョイス。

そんな絶品カレーを生み出したのが21年前に来日したネパール出身のクリスナさん。愛知のインド料理店で働いた後、東京に店を出し、郡山に来たのは11年前だといいます。「今の味は東京時代にほぼ完成していました。苦労したのはインドやネパールの味をどこまで日本人向けにするかということ。お客さんは本場の味を求めて来店しますが、スパイスの種類によっては日本人には合わなかったり辛すぎることがあります。だからといってインドカレーの良さを損なうわけにはいきません」。確かにクリスパマハルのカレーはそのバランスが絶妙！例えばチキンカレーの仕上げには生クリームを垂らすことでまろやかに、キーマカレーの刻みショウガもアクセントとして欠かせません。もちろん、カレーの種類によってスパイスの組合せを変えながら本場感もしっかり堪能できます。とにかく、日本のカレーにはないスパイス感はしっかり出しつつ、エスニック料理が苦手な人にも食べてほしい味。

Cランチ　950円（4種のカレーからお好みの2種、ナンまたはライス、シークカバブ、チキンティッカ、サラダ、スープ、ドリンク、デザート）
クリスパマハル好きのスタッフが毎回頼むのがコチラ。「カレーはチキンとキーマ。一番辛いデンジャラスホットを頼みますが、ただ辛いだけじゃなくて旨みも最高なのでぜひ試してみて」

さらに、お替わり自由のナン（ここのナンが一番好き！というarukuスタッフも）は、噛むほどに広がる甘さが格別！ニンジンと大根をベースにした特製ドレッシングがクセになるサラダ、お味噌汁を思わせるほっとする味わいのオリジナルスープなど、カレーを支える布陣も盤石の体制。これらが全てセットになったランチセットが750円～という感動級のコスパにも注目です。夜はランチでは選べない多彩な種類のカレーをぜひ！

キーマナン　500円
ナンを変えるだけでも印象が一変。ひき肉がゴロゴロ入っていてそのまま食べても一品料理になる存在感です。

シャムロック(大玉村)

味も値段も19年間そのまま。子から親へと引き継がれたスパイスカレー

もともとは息子さんがお店を開き、その際に考案したスパイスカレー。震災を機に、ご主人がお店を引き継いでその味を今も守り続けています。少し濃い目の色味なのは、隠し味にイカスミを入れているから。ナンにもご飯にも合うよう仕込んだカレーは、最初は甘さを一番に感じ、食べ進めるごとにだんだんと辛さが追い付いてきます。27種のスパイスだけを使い、ボリュームはありますが、食べ終えた後は不思議とあっさり！食後には自家製のスイーツと有機栽培のドリップコーヒーで辛さをクールダウンしながら、満腹感に浸れます。

シャムロックセット　ダブル（スパイスカレー、ライス、ナン、サラダ、ドリンク、スイーツ付）1,200円　※ライスセット1,000円、ナンセット1,060円

テーブルにはお店独自で7種のスパイスをブレンドした辛口ペッパーが置いてあるので、調整もOK。

ログハウス風の建物。大きな窓越しに見える季節の花を目当てに来る方もいるそう。

Curry dining bar 笑夢(福島市)

夏は、ご飯をかき込むスタイルでガッツリ。暑い日にこそ食べて欲しい布陣はこれ！

福島市でカレー屋と言えば、笑夢という人も多いのでは？日本人の口に合うようにと考えられたカレーは13年の間で微妙に味を変えているだけでなく、提供する直前にその日の気温や湿度で味を調整しているそう。今の時期のオススメは、お酢でマリネした豚肉をスパイスと煮込んだポークヴィンダルー。暑さが厳しいインドのゴア地方で食べられているカレーです。お酢のカレー？と思うかもしれませんが、丸くなった酸味がさっぱりして美味しいんです。中辛の2種と合わせて、スパイシーなカレーをかきこんでみて。

笑夢のトリプルカレー1,030円（ポークヴィンダルー、キーマ、海老マサラ）

笑夢の大人のバターチキンカレー 1,100円
パクチー＆スパイスが効いた人気NO.1カレーの大人バージョン。

「実は辛さが得意じゃないので、笑夢のカレーは辛口でも辛さ控えめ(笑)」と話す芳賀さん。

ナマステロイヤルインド(郡山市)

野菜の旨みとスパイスだけで作る、オーナーが惚れたインドカレー

インドカレーのお店には珍しく、日本人がオーナーのナマステロイヤルインド。”美味しくて質の良いインドカレー”をモットーに、インドではナンより身近な「チャパティー」も食べられるお店です。本場インド出身のコックが作るカレーにこだわり、小麦粉を使わず無化調で野菜とスパイスのみで作ったルーがベース。ご飯にインドのバスマティライスを混ぜて香りを出すなど、細部まで抜かりはありません。迷ったら、大きめサイズの季節野菜が多種類入ったベジタブルカレーがオススメ！

ロイヤルインドスペシャルランチ 1,058円（日替わりカレー、ベジタブルカレー、炭焼きチキン、サフランライス、ナン、サラダ）

選べるチャパティーランチ 820円
全粒粉と水のみで練った生地は、とにかくもっちり。小さくても満腹感はLサイズのナンと同じくらいです。

広い店内はインドカレー屋っぽさが少なく、女性も入りやすい雰囲気。

※この記事はaruku2019年7月号に掲載したものです。価格や内容は取材時のものです。