新年度が始まり、お子さんの教育資金について考える人も多いのでは?教育資金といったら、祝い金や満期金がもらえる学資保険を思い浮かべますが、超低金利時代と言われる今の状況下では、それだけでは安心とは言えないのだそう。そこで、保険のプロであるシンプルプランの代表・宍戸さんに、学資保険について詳しく解説してもらいました。
Q.超低金利時代、学資保険の支払料と貰える金額の関係は?
今、販売されている学資保険の多くは、学資祝金累計<支払保険料累計になっていることがほとんどです。以前は学資祝金累計>支払保険料累計の商品が多かったですが、超低金利時代が長く続いたために、貰える金額が保険料の支払総額を下回るようになってしまいました。今、学資保険に加入している方は下記の例を参考に、ご自身の保険内容について確認してみてください。
【例】
・保険料は月額 1万円
・祝金 小学校入学祝金 20万円
中学校入学祝金 30万円
高校入学祝金 30万円
大学入学祝金 100万円
・育英資金(契約者死亡時) 死亡した時から毎年保険期間満了まで50万円
・入院給付金(被保険者) 5,000円/日
㋐学資祝金の合計金額を計算してください
20万円+30万円+30万円+100万円=180万円
㋑支払保険料累計を計算しましょう
1万円×(12ヶ月×18年)=216万円
では、支払った保険料に対してもらえる金額はどれくらいか?
㋐学資祝金累計-㋑支払保険料累計
180万円-216万円=マイナス36万円!!
なんと36万円も損をすることになってしまいました。
Q.どうしてマイナスに?保障内容に隠された2つのポイント
マイナスになる理由は、超低金利が根本の原因ですが、
・育英資金(契約者死亡時)
・入院給付金(被保険者)
この2つの保障部分の保険料が掛捨て(学資積立にまわらない)になります。
それぞれを詳しく見てみると
育英資金(契約者死亡時)…契約者である父親や母親が死亡した時に支払われるもの。医療保険の死亡保障と同じ位置づけである場合が多く、必要ない場合も。他に加入している保険で重複しているなら、契約内容を確認し解約手続きができるか確認してみてください。掛け捨て部分を少しでも抑えることができるかもしれません。
入院給付金(被保険者)…お子様の入院保障について、福島県は18歳まで医療費が無料です。不要であれば、育英資金と同様に解約手続きができるか確認し、掛け捨て部分を少なくすると良いでしょう。ただし、お子様の入院時に付添いが必要な場合、親御さんの休業補償代わりに必要かもしれません。学資保険に付けなくても、医療保険単品での加入も可能です。保障内容も多彩なので、検討してみてください。
Q.今の時代にあった学資金の準備はどうすればいい?
学資保険にもさまざまな種類がありますが、その他の方法も視野に入れて検討するのが望ましいです。ご自身にはどれが合っているか比較してみてください。
①学資保険の中から学資祝金累計>支払保険料累計の商品
祝金の増加率はあまり高くないですが、存在します。加入の際は払込方法に注意し、下記のように無理のない範囲で支払い方法を選択し、学資祝金受取期間はそのままで払込期間を短くすると貯蓄率がUPします。
月払い<年払い<全期前納<一時払い
②変額保険を活用した、運用性の高い商品
高校卒業までを運用期間と考えて、投資性保険商品で運用する。運用結果次第で変動がありますが、月払いでドルコスト平均法を活用するとリスクを少なくできます。
③米ドル建の貯蓄性商品
日本よりは金利の高いアメリカの米ドルを活用したプラン。為替リスクはありますが、父親や母親を被保険者とし、死亡保障を兼ねているので万一の時にも備えられます。
④貯金
お子様名義でコツコツ預金していけば、金利は低いですが元本が割れることもありません。お子様が生まれたからといって焦って加入するのではなく、じっくり検討してみてください。
最後に、どの商品を選んだとしてもご自身の考えあれば正解です。勧められるままに加入して失敗したとならないために、じっくり考えてから選択するようにしましょう。お金を増やす確実な方法は、働くことです。楽しく働き、スキルや給料をアップをしていくことが一番の近道かもしれませんね。
まとめ
保険商品にも様々な種類があり、どの保険が一番自分に合っているのかは、専門家に頼るのが一番だと感じました。現在学資保険に加入している人はもちろん、お子さんが生まれた方など、家族のライフプランと合わせて検討したい人はぜひシンプルプランを頼ってみて。
お話をうかがった人
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