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開成山公園

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公開日:
2024.10.16
更新日:
2024.10.30
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【こおりやま広域圏】居心地の良い人との関わりが、ここにはある。わがまち魅力発見【古殿町編】

【こおりやま広域圏】居心地の良い人との関わりが、ここにはある。わがまち魅力発見【古殿町編】

こおりやま広域圏17市町村の魅力を移住者の方の視点からご紹介する「わがまち魅力発見」。第5回は東京都から古殿町に移住し、さまざまなイベントを企画して地域の魅力を発信している吉田千尋さんに「わがまち」の魅力を語っていただきます。

古殿町とは

古殿町は阿武隈山系の標高300~500メートルほどの山間部に位置します。福島県の重要無形民俗文化財である「流鏑馬(やぶさめ) 」「笠懸(かさがけ) 」が伝わり、全国的に人気の高い日本酒「一歩己(いぶき) 」を醸造する豊国酒造のある、伝統あるまちです。

人口:4,543人(2024年8月31日現在)
面積:163.29平方キロメートル
郡山市からのアクセス:
【公共交通機関】JR水郡線で約45分、JR磐城石川駅からバスで約20分
【車】一般道で1時間10分ほど
東京からのアクセス:
【公共交通機関】JR東京駅より東北新幹線でJR郡山駅まで約1時間20分、JR水郡線で約45分、JR磐城石川駅からバスで約20分
【車】東北自動車道で約3時間40分、常磐自動車道で3時間

見どころスポット① 越代のサクラ

樹齢約400年、高さ20mもあるヤマザクラの大木です。林野庁が次世代への財産として残しておくべき巨木として選定する「森の巨人たち百選」や、県の天然記念物に指定されています。小高い位置にあり、枝が花や降り落ちてくるような絶景は必見!開花は比較的遅く、見ごろは例年4月下旬から5月上旬ごろ。開花時期には「越代のサクラ祭り」も開催されてにぎわいます。

見どころスポット② 古殿八幡神社のイチョウ

古殿町の秋は、紅葉を楽しめるスポットがたくさん!代表的なのは古殿八幡神社の境内にあるイチョウです。落葉後の、地面一帯がまぶしいほどの黄色いじゅうたんに変わる風景は圧巻です。11月上旬にはライトアップがあるほか、地元団体による「みやもとイチョウ祭り」が開催されます。このほか、鎌倉岳遊歩道や水沼橋の紅葉、塩沢の不動滝なども紅葉の名所です。

インタビュー:結婚しなくても移住はしたと思います

―移住のきっかけを教えてください。
画家の祖父に憧れて絵を仕事にしようとギャラリーで作品の展示をしていた頃、古殿町の隣にある福島県鮫川村で畑遊びをしている人に出会いました。遊びに来ないかと誘われて、面白そうだとついていってみると、SNSを通して日本のあちこちから人が集まってきていて、どんどん友達が増えていって…それがとても楽しくて、鮫川村に通うようになりました。

実は昔から田舎暮らしに憧れがあったんです。地元の千葉市も、田んぼや畑に囲まれたそこそこの田舎でしたが、私が思い描く田舎はトトロの世界。遊びに行くと、おばあちゃんがやたら食べ物を持たせてくれることに、うっとりとしていましたね。そこで古殿町から遊びに来ていた旦那さんと出会い、結婚することになり移住しました。でも、結婚しなくても移住はしたと思います。

そこまで古殿町に惚れ込んだ理由は何だったのですか?
古殿周辺の方は外に開けているというか、屈託がないというか。人との垣根をつくらないでいてくれるし、みんなのユーモアが私の笑いのツボに合っているんです。新白河駅まで行けば1時間で東京に移動できるからなのか、変に都会への憧れや劣等感もなくて、関東から来た私のような人に対して壁がないのも居心地が良いんです。移住する前はそうした雰囲気を、関わる機会の多い同世代から感じていたのですが、暮らしてみると、写真館のお客様も、ご近所さんも、年代を問わずこのあたりに住んでいる方とは肌が合うことがわかりました。

古殿の景色は私が理想としていた田舎暮らしそのものですが、町の中心部に住んでいるので役場にもすぐ行けるし、郵便局もすぐそば。一定の便利さもあることで、私にとってはちょうど良い暮らしが手に入ったと感じています。

現在はどんなお仕事をしていますか?
夫で3代目となる「吉田写真館」で撮影の補助をしています。子どもの目線で笑顔を引き出すことや、着物の着付けが主ですが、テレビ局の美術スタッフをしていた経験を活かしてセットを作ったり、学生時代に学んだことを生かして写真集のデザインをしたりと、これまでの経験も活かせています。挫折続きの人生だと思っていたのですが、ここに来てみたら全部役に立っちゃった。

 

スタジオ本館そば「吉田製作所」はドライフラワーであしらわれた、かわいらしい空間。吉田さんがプロデュースしていて、年に一度はリニューアルしているのだとか若い頃は輝かしい世界でかっこよくやりたいと思っていましたが、芸能人相手じゃなくても、「身近な人に喜んでもらえる美術さん」になれる幸せがあるんだな、という喜びがあります。流行に惑わされすぎず、自分たちがいいと思う写真を撮って、それに共感してくれるお客さんに来てもらいたいですね。

スタジオには子どもたちを笑わせるための小道具がたくさん!

この場所で写真館を続ける意義についても考えます。いろいろなものが人口の多い場所に集まりがちですが、日本には良い場所がたくさんあるんだから、若い人がもっとばらけて、日本全体が盛り上がっていけるといいなと思うんです。そして、地方で自営業が成り立つことを諦めたくない。そんな私たちの姿が、誰かの背中を押せると良いなと思っています。

子供たちに音楽やアートの世界を広げる種まきをしたい

古殿町のおすすめスポットと特産品を教えてください。
おすすめスポットは、豊国酒造の敷地内にある交流施設「kuranoba」の壁画です。2023年にアート集団OVER ALLsが描いたもので、古殿の子どもたちにタンポポの綿毛のようにどこまでも羽ばたいていって、飛んで行った先で花を咲かせてほしいという思いが込められているのだそうです。そのプロジェクトから派生して、古殿町には至るところにたんぽぽの綿毛をあしらったアートがあって、探しながらまち歩きをするのも楽しいです。

お気に入りの特産品は、「ふるさと工房おざわふぁーむ」の凍(し)み餅。凍み餅とは、冬に餅を吊るして凍らせて乾燥させたもので、揚げ焼きにすると、外はサクッ、中はふわもちに。素朴な見た目ですが、想像の100倍おいしいですよ!(笑)

これからやってみたいことはどんなことですか?
ここに来てから、思いもよらない出来事がたくさん起こるんです。ファンである料理家の栗原はるみさんと関わる機会に恵まれたり、夫や仲間と企画しているマルシェイベント「カラフルタイム」では、ライブに通っていたミュージシャンのオオヤユウスケさんをお呼びできたり。ここに来る前から大好きな人が、私の大好きな古殿町に来てくれて、古殿を好きになって通ってくれる。そのことは、もううれしいなんてものじゃないんですよ。映画のシナリオかな?と思っちゃいます。

(両上、左下)子どもから大人まで楽しい時間を過ごしたカラフルタイムの様子(右下)2024年に開催したオオヤさんとanzuさんのライブ

今後はカラフルタイムや吉田写真館を通して、子どもたちに音楽を好きになってもらえる種まきやアートの豊かさに触れる機会を増やしていきたいです。オオヤさんのライブは2年連続で成功させていて、ご本人もこれからも来たいと言ってくれることが励みになっています。大きな夢をかなえられていますが、まだ道の途中という気もします。この先、課題の先におもしろいものがあるはずで、ここでなら無理をしなくて実現できそうな気がするんです。音楽フェスなんかをやれると、最高ですね!

看板のイラストは知人の売れっ子イラストレーターに描いてもらったのだそう

古殿町のことが気になった方はぜひ、私たちが主催する「カラフルタイム」に遊びに来てみてください。私の古殿町の「好き」が詰まったイベントです。

イベント紹介

古殿八幡神社例大祭は、800年前の鎌倉時代から続く行事です。天下泰平と五穀豊穣を祈り、走る馬から騎士が的に鏑矢(かぶらや)を放つ「流鏑馬(やぶさめ)」が行われています。流鏑馬の前には、同じく馬を駆けさせながら別当館に空高く矢を放つ「笠懸(かさがけ)」も行われます。

「目の前で馬が走り抜ける姿は迫力満点で、かっこいいです。弓を射る姿は一瞬なので見逃さないようにしてください」と吉田さん。いずれも、福島県の重要無形民俗文化財に指定されており、毎年10月の第2日曜とその前日に開催されています。

宵祭では、流鏑馬の後継者・射手育成を目的とした得点制の競技大会「流鏑馬大会秋の陣」が開催されます。若手・ベテランが一堂に会して腕を競い合う姿は迫力満点ですので、ぜひお見逃しなく。

その他のイベント

4月下旬 おふくろの駅感謝祭
5月上旬 越代のサクラまつり
6月下旬 流鏑馬大会春の陣
10月下旬 チェンソーアート文化祭

古殿町総務課

お問合せ

福島県石川郡古殿町松川新桑原31

※この記事2024年10月に制作したものです。内容は取材当時のものです。