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公開日:
2024.10.17
更新日:
2024.10.16
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【こおりやま広域圏】紅葉は日本最高レベルの美しさ。わがまち魅力発見【天栄村編】

【こおりやま広域圏】紅葉は日本最高レベルの美しさ。わがまち魅力発見【天栄村編】

こおりやま広域圏17市町村の魅力を移住者の方の視点からご紹介する「わがまち魅力発見」。第6回は、2009年に天栄村西部の湯本地区に移住し、奥様と息子さんの3人で暮らす星昇(ほし しょう)さんに「わがまち」の魅力を語っていただきます。

天栄村とは

天栄村は、郡山市の南、奥羽山脈をまたぐように東西に広がる村です。
人口:4,874人(2024年8月1日現在)
面積:225.52平方キロメートル
アクセス:JR東京駅より東北新幹線新白河駅まで約1時間20分
新白河駅より車で約30分

見どころスポット① 羽鳥湖高原

天栄村の西部に位置する標高約900mの高原です。1956年竣工の羽鳥ダムを中心に、キャンプ場が併設された総合リゾート施設やゴルフ場などのレジャー施設が整備されています。1994年に開設された語学やイギリス文化の学習を目的とした宿泊研修施設「ブリティッシュヒルズ」は学校や企業の語学研修として活用されているほか、一般の観光客の利用も可能です。

見どころスポット② 岩瀬湯本温泉

天栄村西端の湯本集落にある小さな湯治場で、その歴史は9世紀初めにまでさかのぼるとされています。茅葺き屋根の旅館が建ち並ぶ旅情あふれる街並みが魅力で、塩化物泉のお湯は胃腸病、切り傷、やけど、神経痛などに効能があるといわれています。集落内では現在2軒の旅館が営業しています。

インタビュー:最初は都落ちの気分。でも1週間後には「一生住もう」と決心していました。

知らない人がいないから、生活に不安がない

―移住のきっかけを教えてください。
星さん 初めて天栄村に来たのは2007年でした。当時僕は東京都多摩市の博物館で里山の研究をしており、研究材料として探していた植物が天栄村の湯本地区にあると、別の研究で先に天栄村に移住していた後輩に教えてもらったのがきっかけです。その後も村に来る機会はしばしばありましたが、2009年、多摩の博物館を辞めたタイミングで、天栄村と東北大学による再生可能エネルギーの研究プロジェクトの一員として声をかけてもらい、移住を決めました。

―研究を通じて以前から田舎暮らしには慣れていたのでしょうか?
星さん まったくそんなことはありません。山間地の人々の暮らしには学芸員的視点から非常に興味がありましたが、僕自身は東京のベッドタウンのようなところで育ちましたし、植物採集のために山の中に入る以外、首都圏から出たことはほとんどありませんでした。正直、ここに来てすぐの頃は都落ちの気分だったんです。東京の博物館を辞めて田舎に来るわけで、もはや世捨て人の感覚でした。でも、ここでの暮らしが想像以上に自分に合っていて、救われたような気持ちになりました。住み始めて1~2週間経った頃には、「一生ここに住み続けよう」と心に決めていましたね。

―天栄村のどんなところが良かったのでしょうか?
星さん 自分だけでは生きていけない、周りの人と一緒に暮らすことで成り立つ社会があるということに、一番の魅力を感じました。都会だと、自分の家の周囲に住んでいる人と会話を交わす機会はほとんどありません。でもここでは、一歩家を出れば、集落に住む誰かしらと必ず会話が生まれます。知らんぷりしてすれ違うことなどないので、集落の人みんなが自然に知り合いになる。知らない人がいないから、生活に不安がないんです。正直、ここに来るまでは人付き合いがあまり得意ではありませんでしたが、周りの人たちの影響か、ここに来てからのほうが付き合いが広がった感覚があります。

―特に湯本地区は、小さい集落のなかに温泉旅館があるなど、天栄村のなかでも特徴ある集落ですね。
星さん 僕が湯本に定着できた要因の一つは、ここが温泉地だったからなのかもしれません。昔は湯治客でとても賑わっていたそうなので、集落の外から来る人に対して寛容な気質が、もともと集落全体にあるのだと思います。

うちの村のお酒はどこに持っていっても喜ばれる

―天栄村のおすすめスポットを教えてください。
星さん 国道118号沿いの紅葉です。美しいを超えて凄まじい。最初に見たときは心から感動しました。杉林があまりなく、ほとんどが広葉樹なので、山全体が見事に色づきます。なかでもナラの木が多く、モミジのように真っ赤になるというよりは、山全体がオレンジ色に染まります。僕が思うに、ここの紅葉は日本で1~2の美しさ。絶対におすすめです。

(写真提供:星昇さん)

――地元の名産品で好きなものはありますか?
 お酒ですね。うちの村のお酒はどこに持っていっても本当に喜ばれます。今、湯本地区で地元の酒蔵向けに酒米を作っている農家の方がいます。湯本地区は標高が高いので高温障害も出ませんし、山からの水も豊富です。地球温暖化が進むなか、酒米だけではなく食用米も、これからはこういう場所のほうがチャンスなのかなと思います。

「郷に入れば郷に従え」の気持ちで

―小学生のお子さんがいらっしゃいますが、子育て環境はいかがですか?
星さん 湯本小学校に通う子どもは今、6年生のうちの子と2年生が1人の2名だけですが、僕自身は、少人数の学校に子どもを通わせることができて良かったと思っています。ここに来て最初の頃に感じたのですが、ここの子どもたちは、大人に対しておどおどしたりしないんです。学校では子どもより教職員のほうが多いし、地域の大人たちと日常的に会話しているので、慣れているんでしょうね。これは、社会に出たときにとても有効なスキルになると思っています。

また、天栄村に限らず、田舎や山間地に住む子どもたちは人格的にとても安定感があると感じています。都会と違い、自分の故郷というか居場所がしっかりとそこにあるからなのだと思います。

管理している近所の棚田には貴重な生物も。こちらは環境省から準絶滅危惧種に指定されているイチョウウキゴケ。

―天栄村で今後やってみたいことや夢、目標はありますか?
星さん とにかくこの地域を残したい。僕が感じたような「救われた感覚」が得られる場所をなくしてはいけないと思うんです。何とかこの地域を、持続可能な形でつないでいきたいと考えています。

―移住を検討している方にアドバイスをお願いします。
星さん いきなり移住するのではなく、何度か通って、誰か頼れるような方を1人でも2人でも作ってから移住したほうが、こういう田舎の場合は住みやすいでしょうね。「合わない」と思ったらすぐに引っ越す方法もありますけど、せっかくこういうところに来るのだから、どっぷり浸かったほうが絶対に良いです。また、他の村人と一緒に草刈りをやったり、消防団の活動に参加したり、ワイワイガヤガヤやるのが好きな人なら、きっと合うのではないでしょうか。「郷に入れば郷に従え」で、地域のすべてを受け入れる気持ちがあれば、地域の人々もきっと受け入れてくれると思います。

イベント紹介

てんえい商工祭

シンガーソングライター中西圭三さんのライブ、お笑いショーや地元バンドの演奏などのステージイベント、体験ブースや飲食ブースのほか、餅まき、花火の打ち上げが行われます。

■てんえい商工祭
日時:宵祭り:10/13(日) 午前10時30分~午後6時30分
会場:天栄村役場駐車場
料金:無料
お問合せ:てんえい商工祭実行委員会(天栄村商工会内) Tel.0248-82-2709

羽鳥湖高原健康ウオーク

秋の羽鳥湖高原の風を感じながら、12km、7km、3kmのコースでウオーキングを楽しむことができます。参加には事前のお申し込みが必要です。申込・詳細はホームページをご覧ください。
※インターネット申込みは10月9日(水)まで
【ホームページ URL 】https://www.tenei.fukushima.jp/soshiki/6/kennkouuooku.html

■羽鳥湖高原健康ウオーク
日時:宵祭り:10/14(月・祝) 午前8時20分受付開始 午前9時開会式
会場:羽鳥湖高原交流促進センター(集合・受付)
料金:大人800円、18歳以下500円 ※未就学児無料
お問合せ:天栄村役場 産業課 商工観光係 ℡.0248-82-2117

ふれあい広場イルミネーション

村内のボランティアが設置した幻想的なイルミネーションを期間中毎日点灯します。村内中学生や幼稚園児が製作したイルミネーションも飾り付けられています。

■ふれあい広場イルミネーション
日時:11/25(月)~1/14(火) ※点灯時間:午後5時~午後9時
会場:天栄村役場前ふれあい広場
お問合せ:天栄村ボランティアセンター(村社会福祉協議会内) Tel.0248-82-2826

天栄村企画政策課

お問合せ

福島県岩瀬郡天栄村大字下松本字原畑78番地

※この記事2024年10月に制作したものです。内容は取材当時のものです。