こおりやま広域圏17市町村の魅力を移住者の方の視点からご紹介する「わがまち魅力発見」。第8回は、郡山市に移住された髙濱怜(りょう)さん・沙紀(さき)さんご夫妻に「わがまち」の魅力を語っていただきます。
郡山市とは
郡山市は、福島県のほぼ中央に位置する市です。
人口:319,230人(2024年10月1日現在)
面積:757.20平方キロメートル
アクセス:
【電車】JR東京駅より郡山駅まで約1時間20分
【車】東京より郡山市まで約3時間
郡山市の紹介ムービー
https://youtu.be/VG4R7zfz3CM
(参考)こおりやま広域圏ムービープロジェクト!
https://www.city.koriyama.lg.jp/site/koikiken/5995.html
見どころスポット① ビッグアイ
地上24階、福島県内一の高さを誇る郡山市のランドマークです。20階~24階に位置する高柳電設工業スペースパーク(郡山市ふれあい科学館)では、宇宙飛行士の訓練や月面の重力を疑似体験できるアトラクションが楽しめます。また、館内のプラネタリウムは「地上より最も世界一高い場所にあるプラネタリウム」としてギネス・ワールド・レコーズに認定されています。22階にある展望ゾーンからは、郡山の市街地に加え、安達太良山(あだたらやま)や磐梯山(ばんだいさん)などの美しい山々が見渡せます。
見どころスポット② 開成山公園
郡山市の中心部に位置する大きな公園です。園内には、芝生広場やバラ園、ふくしま応援ポケモンのラッキーをモチーフにしたラッキー公園などがあり、市民の憩いの場となっています。また、園内には日本最古とされるソメイヨシノが現存し、春には桜の名所として多くの人でにぎわいます。市制施行100周年を迎えた2024年には大規模なリニューアルが施され、園内にBBQ施設やカフェなどのショップがオープンしました。
インタビュー:東京の豊かさより家族の時間を大切に思うようになり移住を決意しました
―移住地に郡山を選んだ理由を教えてください。
怜さん 新型コロナウイルスの感染拡大などがあり、家族・親族がいつでも会えることが当たり前ではない経験をするなか、いずれは夫婦どちらかの実家に近い環境で生活するのが良いだろうと考えていました。妻の地元が福島県喜多方市なので、最初は喜多方へ移住することも考えましたが、2人とも東京の会社にリモートワークで勤務しており、仕事で東京に出かけることもあるので、東京駅から新幹線でわずか1時間20分という郡山のアクセスの良さが大きな決め手になりました。
沙紀さん 2人とも趣味で音楽をやっていたので、郡山が音楽のまちだということも移住を決めた理由の一つでした。楽器を演奏する公式キャラクター「がくとくん」がいたり、合唱が盛んだったり、音楽が身近にある環境で子どもを育てたいと思いました。
―特に怜さんは東京のご出身ということで、都会とのギャップを感じることはありましたか?
怜さん 東京で得られる物質的な豊かさはある程度享受してきましたし、子どもができてからは家族や親族との時間が、また、それを子どもたちが味わってくれることのほうが大切だと思うようになりました。郡山の暮らしにとても満足しています。
沙紀さん 東京にいるときはお互いにストレスが大きくて、そのせいで喧嘩も多かったんです。でも、郡山に来てからは喧嘩をしなくなりました。
―お子さんたちの反応はいかがでしたか?
怜さん 東京生まれ東京育ちで、東京の豊かさや便利さを知っていますから、少し不満に感じることもあるようです。でも、引っ越してすぐに近所の子どもと友達になり、名前で呼び合う関係になって帰ってきました。大人が簡単には踏み出せない一歩をさっと踏み出す子どもたちの姿がうれしかったです。
温かなコミュニケーションが生活の豊かさに
―住んでみて感じる郡山の良さを教えてください。
沙紀さん 私たち家族は、5人のうち主人と下の子ども2人がアトピー持ちでした。よく「田舎に住むとアトピーが治る」って言うじゃないですか。まさかそんなことはないだろうと思っていたのですが、郡山に来たらすっかり良くなりました。特に食生活を変えたわけではありませんし、薬も変えていません。もちろん個人差はあると思いますが、私たちにとっては郡山の環境が合っていたのだと思います。
怜さん 僕が感じるのは、人の温かさです。生きたコミュニケーションがあると感じます。車を運転しているときに譲り合いの心を感じたり、コンビニの店員さんがやさしかったり。当たり前のことなんですけど、その当たり前に感動することが多いですね。
沙紀さん スーパーにお魚を買いに行ったとき、店員さんではなく、たまたま居合わせたおばさまに「それよりこっちのほうがおいしいから!こうして食べるとおいしいよ!」と教えてもらうようなこともありました。そんなコミュニケーションが、日々の生活の豊かさにつながっています。
怜さん 市の移住相談窓口の方も、ただ事務的に応対するのではなく、とても丁寧に接してくれました。こまめに情報を送ってくれたり、スムーズに引っ越しできるよう事前に準備をしてくれたりしたおかげで、まったく不安なく移住できました。
沙紀さん 郡山市役所のみなさんは、方言をとても上手に使っていると思います。やわらかい方言でやさしく話してくれるので、こちらも安心して相談できました。
―休日によく出かけるスポットはありますか?
怜さん 開成山公園によく行きます。夕方に出かけることが多いですね。子どもたちが芝生広場で遊んでいる間、私たち2人はコーヒーを飲んで、ゆったりした時間を過ごしています。
怜さん スーパーや大きな商業施設が市内のあちこちにあるので、週末には「今週はここ」「来週はあそこ」と、いろんなところに買い物に出かける楽しみがあります。新鮮な野菜が欲しいときには直売所に行くこともあります。
―郡山でやってみたいことや、郡山で描く家族の未来像を教えてください。
怜さん まちづくりやにぎわいの創出に非常に興味があります。そのまちに住む人たちが愛着を持ち、世代や立場を超えて地域で楽しくいきいきと生きていく。そのための手助けのようなことを郡山でしていけたらと考えています。
沙紀さん 私は、これから私たちのように移住を検討される方の支援ができたら楽しそうだなと思っています。それはまちづくりにもつながることなので、将来的には夫婦で同じ仕事に関わっていけたら良いですね。
怜さん 家族としては、「大人」や「子ども」として分けるのではなく、1人の人として互いに尊重し尊敬できる、そんな家庭になっていくことが理想です。
沙紀さん 子どもにとっての選択肢って、東京にいるほうが多いと思っていました。でも今思えば、逆に選択肢は狭かったなと思っています。東京にいたら、おそらく小学校受験をして、中学校はエスカレーターで進学して……そんな人生を子どもに用意したと思います。でもそれは大人ありきの選択肢だなって、郡山に来てから思うようになりました。地方には子どもたちが自分たちで選べる選択肢がたくさんあって、その選択肢のなかから自分の道を自分で考えることで、親も子どもも尊敬しあえる関係として成長できるのではないかと思います。
―いま移住を検討されている方にアドバイスをお願いします。
怜さん 市役所の担当者とのやりとりを億劫がらずに、何でも聞いてみることが大切です。曖昧なことをクリアできないままだと、大きな一歩を踏み出せないと思うんです。僕たちは、担当者の方にいろいろ聞きに行き、教えてもらえたからこそ、今の生活があると思っています。あれこれ聞くことで移住をやめるという決断をすることもあるかもしれませんが、どちらに転んだとしても、聞くことがネガティブに働くことはないはず。ぜひ遠慮なく質問を投げかけてみてほしいと思います。
イベント紹介
郡山市制施行100周年記念イベント
郡山市制施行100周年を記念して、郡山公会堂・中央公民館・中央図書館を会場にさまざまな記念イベントが催されます。市民のみなさんと奏でる演奏会やアンパンマンショー、郡山を題材にした映画『百万人の大合唱』の上映、郡山公会堂のプロジェクションマッピングなどを開催。地元食材を使用した飲食コーナーも出店予定です。
■郡山市制施行100周年記念イベント
日時:
11/1(金) 17:00~20:00
11/2(土) 10:00~20:00
11/3(日) 10:00~16:00
会場:郡山公会堂、中央公民館、中央図書館(視聴覚ホール)
料金:無料
その他のイベント
7月 湖まつり
8月上旬 郡山うねめまつり
8月 サマーフェスタ IN KORIYAMA「ビール祭り」
8月 萩姫まつり
8月上旬 ふくやま夢花火
8月中旬 あさか野夏まつり花火大会
9月27~29日 安積国造神社 秋季例大祭
※この記事2024年10月に制作したものです。内容は取材当時のものです。