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公開日:
2025.3.31
更新日:
2025.3.31
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福島県広野町の暮らしを見る、感じる、ふれあう2日間。「ひろの暮らし体験ツアー」をレポート!

福島県広野町の暮らしを見る、感じる、ふれあう2日間。「ひろの暮らし体験ツアー」をレポート!

2025年3月15日(土)、16日(日)に行われた「ひろの暮らし体験ツアー」。
東京や千葉、長野などから8組のファミリー、総勢26名が参加しました。福島県の太平洋沿いに位置し、サッカーの聖地・Jヴィレッジスタジアムがあることで知られる広野町。まちなかや教育施設の見学、実際に移住した方との座談会の様子や、参加者の皆さんの感想などレポートします!

1日目①:広野町の新しい特産品「バナナ」を見学!

広野駅に集合した一行がまず向かった先は、二ツ沼総合公園内にある『トロピカルフルーツミュージアム』。震災・原発事故からの農業・地域再生に向け、福島で唯一のバナナ栽培のほかに、パパイヤやコーヒー栽培に取り組んでいる施設です。

温室のなかでは何本ものバナナ「綺麗」が実り、栽培方法から収穫などを説明。参加者のみなさんも説明を聞きながら口々に「バナナがなっているところ自体はじめて見たので、大きさにビックリ!」と、写真をたくさん撮っていました。

巨大なバナナの葉が茂り、温室内はまるでジャングル!

最後はバナナをバックに皆さんでパシャリ。

続いてはバナナ農場から歩いてすぐの『カフェ・レストラン二ツ沼』へ。

食事前には、参加したみなさんから自己紹介。このツアーに参加した理由や、ツアーで見たい所や知りたいことなどを話していただきました。全員、広野町に来るのは初めてでしたが、特に多くの方が注目しているのが、こどもの教育環境のこと。自然が豊かで、教育にも力を入れている点に注目している様子がうかがえました。

昼食会場には広野町の遠藤町長も訪れ、参加者のみなさんにご挨拶。震災から14年目の広野町の復興のあゆみ、町の様子などをぜひ感じてほしいと話しました。

そして、待ちに待った昼食タイム。先ほど見学したバナナをカレールーに使ったカツカレーと、バナナシェイクをいただきました。ほんのり甘味を感じるカレーはボリューム満点で大人も子どもたちも大満足!

デザートのバナナシェイクも「濃厚な甘さで美味しい!」と皆さんに好評でした。

1日目②:教育の丘-ふたば未来学園で先進的な教育環境に関心の連続!

昼食後に向かったのは参加者の皆さんが特に関心を寄せていた『福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校』。週末だったため授業や学校の生活の様子は見られませんが、オリンピック選手や東京大学合格者を輩出したこの学校に、「いったいどんなところなんだろう?」とみなさん(特に親御さん)興味津々。

見学に先立ち、教頭先生からふたば未来学園について説明。震災後、平成27年(2015年)に開校した経緯から、現在の生徒数、この学校ならではの教育カリキュラムの特徴やグローバルな教育、“変革者たれ”という建学の精神などをお話しいただきました。ちなみにこの場所は定期的に地域の方が交流できるよう生徒が運営するカフェを開いています。参加者のみなさんも資料を見ながら「そこまで取り組んでいるんだ」と話を聞き、中には熱心にメモを取る方もいらっしゃいました。

お話を聞いた後はいよいよ校舎内を見学。中学校・高等学校の各教室や、体育館などを周ります。

ふたば未来学園には、農工業や商業、福祉を専門的に学ぶ科目があり、普通教室のほかに専門的に学べる教室や実習室もあるのが特徴。福祉・介護の実習室、食品加工ができる加工室、金属3Dブリンタなどがある加工室などがあり、その本格的な設備に「こんなすごい設備があるんだ」「本当に公立学校?」と、みなさんも驚くばかり。

特に驚いたのは客席もある演劇ホール。有名演出家による演劇のワークショップなども行われ、授業の一環にここまで演劇を本格的に取り入れている学校はなかなか珍しいそう。教頭先生曰く「取材に来たテレビ局の方が、局で使っている照明よりすごい」と言われたとか。

トップアスリート系列の活動を支える体育施設には、硬式野球場、サッカーグラウンド、レスリング場も!10面もあるバドミントンコートでは、ちょうど先輩たちが練習の真っ最中。「バシン!」「バシン!」とアリーナに響くスマッシュの音に、「かっこいい…」と子どもたちも見入っていました。

参加者の皆さんからは「すごいの連続で、思っていた以上に進んでいる学校というのがわかりました」「海外への修学旅行や遠征もやっていて、グローバル化にとても積極的」「できれば平日の学校の様子や、子どもたちの放課後の過ごし方も知りたいですね」と、いろんな感想が聞けました。また子どもたちからも「すごい先輩たちがいるんだね」「ここで学んでみたい」という声も!

1日目③:地元の方とのまちあるき&交流会で、広野町のリアルな暮らしを知る!

ふたば未来学園の後、まちなかに戻った一行を出迎えていたのがこちらの3名。交流施設の運営など行う「もじゃ先生」こと青木さん(左)、栄養士の資格を持ちこども食堂なども開催する村上さん(中央)、春から地域おこし協力隊として移住予定の広野町が大好きな「みかんちゃん」こと石田さん(右)が、まちなかを案内します。

広野町公民館を出発し、広野駅近くの『多世代交流スペースぷらっとあっと』まで、ぐるりと約2キロの距離をまちあるき。日の出の町と言われる由縁や、一戸に一本みかんの木が配られて植えていること、散歩コースにおすすめな桜並木や高倉山のことなどのほか、学生に人気の精肉店やモナカが美味しい和菓子店のこと、「代行は1台、タクシーは2台、だからお酒を飲むときは予約が必須です!(笑)」など細かい情報まで教えてもらいました。

ぷらっとあっとへ到着後は、案内してくださった3名に、昨年移住体験ツアーに参加しその後移住を実現した池谷さん(一番右)が加わり、交流会が行われました。

交流会ではまず青木さんたちに一問一答形式で「買い物のときは広野町で足りる?」「親子で遊びに行くならどこ?」「地元就職先で多い所は?」などの話題から、「ここが大変、または不便なことは?」「地域や近所付き合いは?」「子どもの習い事や小児科はある?」など、広野町の暮らしについて良い点から、不便な点まで話していただきました。

「都会と比べてしまうと不便さはあるかもしれない。でも穏やかで温かい人が多い、夜は肉眼で天の川が見える、どこにいても海や緑が見える。不便さも逆に楽しめるような、心豊かになりたい人には広野町はおすすめかもしれません」と青木さん。

1日目の最後は「お昼ごはん柏屋」(普段はお昼のみの営業ですが、この日は特別に貸切営業)で夕食をとりながら懇談会。懇談会には2023年に東京から移住し、現在はお惣菜・お弁当屋さんを営む蛯原さんご夫婦(写真:下左右)が加わり、各テーブルで参加者の皆さんと地元の皆さんとの交流を深めました。

各テーブルでは、子どもたちの放課後の過ごし方や、広野町を移住に選んだ理由など様々な話題で盛り上がっていました。便利さも不便さもあわせて、広野町でのリアルな暮らしを参加者の皆さんも感じることができたよう。その後、宿泊先であるホテルハタゴインへ向かい、一日目が終了しました。

2日目①:まちなか見学後、サッカーの聖地・Jヴィレッジで普段使い出来るジムを見学!

あいにくの雨となってしまった2日目。早朝に予定していた日の出を見ることはできませんでしたが、みなさん出発までゆっくり過ごすことができたようです。2日目の午前中は道の駅ならは、そしてサッカーの聖地・Jヴィレッジへ向かいます。

その前に「皆さんへ見せたいものがある」と、広野町役場へ。休みの日の役場に何があるんだろう?と思いながら向かうと…

チンタオサウルスの全身骨格模型が展示されていました!これには皆さん「すごい迫力!」と驚きの声が。広野町がある一帯は恐竜時代の化石が多く発見され、昭和61年にヒロノリュウ(草食恐竜)の化石が発見されたことから、同種のチンタオサウルスの骨格模型を広野町役場に展示しているのです。以後は広野町のシンボルのひとつとして長く親しまれているそう。

町役場内には図書館もあり、館内を見る時間も少し設けました。ツアーに参加した子どもたちはみんな本が好きな様子。恐竜の化石、1日目に見学したバナナ園、ふたば未来学園と、広野町は子どもたちの興味を刺激するものにあふれていますね。

その後、お隣の楢葉町にある『道の駅ならは』でお買い物タイム。「お野菜が安い!」「さつまいもが名産なんだね」と、いろんな商品を見ながらお土産選びを楽しみました。隣の町といえど、広野町役場からはバスで10分足らず。昨日の交流会で青木さんたちが買い物などは「いわき市や楢葉町によく行く」という理由も体感できたようです。

そしていよいよ『Jヴィレッジ』へ。この日はちょうどJヴィレッジカップが行われており、全国の強豪高校の選手や、海外クラブチームの選手たちがたくさん訪れていました。エントランスホールには日本代表選手の足型やサインも展示されており、皆さん興奮しながら写真に収めていました。

Jヴィレッジには選手だけではく、一般の人も利用できるジムやプール、スタジオがあり、その設備を見学しました。ジムには海外製のマシンがずらりと並び、プールにはミストサウナや浴場付き。その仕様に「これを日常的に使えるのは贅沢ですね」「プロの選手とトレーニングできるかも!?」と感想が飛び交いました。

ここでも皆さんで集合写真を。子どもたちからは「面白かった!」「サッカー好きだから来れてうれしい」という声もあがりました。

2日目②:ひろのテラスで先輩移住者に質問!広野町の移住支援やサポートも説明

最後は『広野町文化交流施設ひろの未来館』で広野町や移住に関する説明会を行いました。先輩移住者として昨日に引き続き池谷さん、また宮城県から移住した都築(つづき)さんが参加し、移住したきっかけや広野町での暮らし、住宅や仕事探しなど、実際に移住するまでの経緯や暮らしぶりなどをお話いただきました。

福島の復興の力になりたいと、広野町に昨年移住した池谷さん。「新しい土地で、一から開業するのはもちろん大変。だけど支援制度などについて役場の移住担当の方に相談したり、名刺やチラシは青木さんに協力してもらったように、協力してくれる人がいるのは心強かったです」。

こども達に良い環境を求めて移住を決めたという都築さん。「広野町は、コンパクトなエリアの中に海も、山も、子ども園から高校まで近距離にある。その環境がとても暮らしやすいですし、まちの方も学校の子どもたちも、移住者である私たちを受け入れてくれました。デメリットを上げるとしたら、車がないとやっぱり不便なところですね」。

質問タイムでは「子どもが急病したとき、どこに行く?」「ネット注文したら届くまでどのくらいかかる?」「池谷さんの整体院に来るお客さんの層は?」「ご家族は地域にすぐ馴染めた?」など参加者の皆さんからの質問に、ご自身の経験をもとに一つ一つ答えました。

質問タイムが終わった後は、昨日懇談会に参加した蛯原さん夫婦が営む「惣菜・弁当KiYA」のお弁当で昼食タイム。おかずがいっぱい!

この他、12市町村移住センターから移住支援に関する制度や補助金について、住宅メーカーの一条工務店からは広野町の住宅事情について説明を行いました。震災を経験した広野町だからこその防災を意識した家づくり、まちづくりに皆さん関心を寄せていました。

最後は参加者のみなさんからツアーを終えての感想をいただきました。
「福島が好きで、ほかの市町村でもこのような移住体験ツアーに参加しましたが、それぞれ地域の特色があると感じた。移住の夢を叶えるため、前向きに考えていきたい」
「車は必須、など地方に住む不便さは想定していましたが、広野の皆さんのお話を聞いて、病院や買い物をする場所など、全てが一つの町に無くてもいいんだ、という発見があった」
「子どもたちには良い環境で過ごしてほしいけれど、移住したら仕事がないのでは…という不安があったが、青木さんや池谷さんの話を聞いて起業という手があるのを知れたのが大きな収穫」
「広野町の良い所、不便な所などリアルな暮らしを地元の方から直接聞けたことが大きかった。平日の様子も見たいので、また来てみたい」と、前向きな声が多くあがりました。

最後は広野駅で皆さんをお見送り。後日、アンケートでも満足度の高い感想を皆さんからいただき、たいへん有意義なツアーとなりました!

今回のひろの暮らし体験ツアー、実は100名を超える方からの参加応募があったんです!広野町や移住について関心が高い方が多いことが伺えました。残念ながら抽選に外れてしまった皆さん、次回の移住体験ツアーにぜひご期待ください。

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福島県双葉郡広野町大字下北迫字苗代替35 広野町役場 復興企画課内