『率先して新しいことに挑戦する=旗を振れているか。それは常に考えています。』
情報を逃さないために、スマホを見るのが癖になっているという臼井さん。「仕事が遊びで遊びが仕事みたいなものです」と笑っていました。
臼井さんがweb業界に興味を持ったきっかけは何ですか?
臼井 もともと僕は東京に行きたいって理由だけで就職先を決めました。だから、最初の仕事は全然続かなかったです。フリーターになり、初めて自分が何をやりたいのかを考えたんです。そこで、専門学校でwebデザインの授業だけはすごく興味を持てたことを思い出して 、 職業訓練学校に3か月くらい通って、web業界の面白さを知り、そういう仕事に就こうって思ったのが一番最初のきっかけですね。
webマーケターとはどのようなことをするのですか?
臼井 何をやるのかよくわからないと思われがちですが、基本的にやることはすごくシンプル。webを通じて「クライアント」とクライアントの「お客さん」を繋げるお仕事です。
繋げるお仕事とは、具体的どのようなことをするのですか?
臼井 まず、クライアントから話を聞いたり、必要なデータを集めて分析したりして、お客さんがどんな人なのかを正しく理解することから始めます。次に、クライアントとお客さんを繋げるためにはどうしたらいいのか、その方法を考えます。例えば、お客さんの興味をひくような内容をサイトに掲載する、web広告を出す、など。web上でできる様々な手段の中からより効果的な方法を探るんです。そして方法が決まったら、あとは実行するだけ。お客さんにクライアントの良さを届けることで、売り上げUPなどの成果に繋げるんです。僕たちが客観的に判断できないとなかなか成果は得られないので、時には、クライアントの固定概念を崩さないといけない時もあります。
仕事をする上で意識していることはありますか?
臼井 この業界は日々めまぐるしく変わるので、その変化を楽しめるかが大事だと思っています。変化についてこれないと終わりですね。あとは、福島はまだまだweb文化が少ないし遅れています。だからこそ率先して支援していきたいという思いは強いですね。誰もやっていないことに挑戦して、第一線で旗を振れるような仕事ができているのか。それは常に意識しています。でも、新しいことをやろうとするから、批判的な人がほとんど。それでも勇気を出して依頼してくれた人がやってよかったと言ってくれて、考えが変わるんですよね、「webって重要なんだ」って。成果を通じてwebの重要性を理解してもらえると一番うれしいですね。
web業界を目指す子どもたちへアドバイスをお願いします。
臼井 webの仕事は綺麗なオフィスでタブレットを駆使しながら仕事をするような、かっこいいイメージを持たれやすいですが、そんなことないんです。だから、キラキラしたイメージでこの仕事を始めると、ギャップで苦しむかもしれません。実際はデータを分析したり9割方地味な作業。キラキラして見える仕事は1割くらいです。そもそも、キラキラしてるだけの仕事なんてないですよね。でも、一つの価値観にこだわらず、素直に吸収していく人はどんどん伸びます。その業界でもそうだと思いますが、webはそれが如実に出ます。だから、凝り固まらずに挑戦する気持ちを大切にしてほしいですね。
臼井さんの今後の目標を教えてください。
臼井 3年くらい前から「福島トリップ」というサイトを作って福島の情報を発信しているんですが、今後このサイトをもっと充実させていきたいと思っています。一度福島を離れてみて気がついた福島の良いところや面白いところを紹介することで、県内外の人に福島をもっと知ってもらいたいですね。
Q&A
Q.webマーケターってなに?
A.企業が売り上げを伸ばすために行う調査や戦略などの様々な活動をマーケティングと言います。Webマーケターは企業の自社サイトやブログ、SNSなど、web上のコンテンツに特化してマーケティングを行う人のことを指します。
Q.Webマーケターになるにはどうすればいいの?
A.基礎知識があれば、学歴や資格は必ずしも必要ではありません。結果を出すための対策を考える力が求められるので、webマーケティング専門の会社などに入り、経験や実績を積むことが一番の近道。経験を積めば全部自分に活きてくる仕事です。
Q.求められる能力は?
A.エクセルやパワーポイントなどのパソコンスキルや情報を正しく収集して分析する能力の他に、お客さんの課題を聞き出したり解決策を提案したりするコミュニケーション能力も求められます。
- 株式会社ハタフル 代表取締役 臼井 翼(うすい つばさ)さん
- 出身地
- 福島県会津若松市
- 出身校
- 国際情報ビジネス専門学校
- 休日の過ごし方
- ゲーム、映画鑑賞
※この記事はaruku2018年4月号に掲載したものです。内容は取材時のものです。