作り手による一点もの、作り手の思いを感じるもの、自分のこだわりからつくるものーそんなバッグたちをarukuが訪ねてきました。
鞄工作社いたがき(桑折町)
ビジネスシーンだからこそ、こだわりたい人に。
①④栃木レザー使用のクレバーポケットビジネス 各51,840円、②“相棒”という意味のパルトネルトート43,200円、③シンプルトート48,600円、⑤ジャスミントート45,360円、⑥2WAYハンドバッグ34,560円
気付けば何年も使い続けている―そんなバッグこそ相方にふさわしいと思いませんか?桑折町に工房を構える「鞄工作社いたがき」は、長年愛用するファンも多い革バッグの専門店。中でも栃木レザーを使用したビジネスバッグ(写真上段左と中段右)は、機能性もあり特に人気の商品。手にとってみると、なるほど、手触りもやさしく、仕切りもあって使いやすそうです。本革の魅力は丁寧に使い続けてこそ、艶が出て味が出るところ。でもそれだけではないと代表の板垣さんは言います。「革と言っても部位によって手触り、シボ(革特有のシワ)、硬さが異なり、それをうまく生かすのが我々職人の仕事。同じバッグでも1点1点表情が違いますし、牛が生きていた頃についたキズがあるものも。それを含めて革は魅力的なんです」。いくつあっても良いバッグ。だけど、何年、何十年も持っているバッグが一つあると、それだけで自慢したくなりますね。
合わせて持ちたい革小物
左:キーケース 各4,320円
右:名刺入れ 各7,344円
hitotsubu【ヒトツブ】(南会津町)
会津木綿が魅せるオーダーメイドバッグ
①~④は帆布バッグの作家さんchi.m.plusとのコラボレーションによって生まれたオーダーメイドバッグ。①②各6,000円、③5,800円、④8,500円、⑤は作家さんオリジナルバッグ7,500円
セレクトショップや県内のお土産屋さんで目にする機会が多くなった会津木綿。400年以上の歴史を誇り、夏は暑く冬は寒い会津地方の厳しい気候で育まれた木綿布です。そんな会津木綿にこだわり、オーダーメイドでバッグ作りを行っているのが、会津若松市の「ギャラリーひと粒」。ベースとなるバッグの形を決め、50以上からある会津木綿から好きな色や縞を選び、作家さんの手によって作り上げていきます。バッグは縞と無地の会津木綿を組合せていることと、縁がふっくらしているのが特徴。「押さえミシンでピシッと縁取るより、内布をわざと見せたほうが可愛いと思って」と明るく話すのは店長の五十嵐さん。丈夫な帆布と合わせたオリジナルバッグは、レトロで素朴な会津木綿と、現代的な丸いフォルムがマッチして、普段使いにしたくなる魅力を感じます。
「会津木綿の特徴は何と言っても丈夫なところ。最初はハリがあって、使いこむうちにふわふわになり、風合いを増していきます。伝統的な縞模様も、生地の組み合わせ方で現代的なデザインにできる。そんな会津木綿を子どもたちにも使ってもらおうと、最近はこどもバッグも作るようになりました」。オーダーしてから手元に届くまで、製作にかかる期間は約2カ月。自分で選んだ生地が形となって、手元に届いた瞬間はきっとひとしおではないでしょうか。
※ギャラリーひと粒で実際に会津木綿バッグを見られるのは、5月15~20日に行う「田崎宏白磁展」のイベント開催時。その後、南会津町のCAFE JI-MAMA内に「hitotsubu」として移転オープンするそうです。
左:持ち手の長さ調節ができるこどもバッグ。大人にも大人気!/上履き入れとセットで7,500円、バッグのみ6,500円
中:太い持ち手のふんわりバッグ。
右:作家さんによる一点モノバッグ。7,500円
使うのは会津木綿織元の「HARAPPA」さんの生地。伝統的な縞から現代的なものまで、幅広いデザインがあります。
hitotsubu店長の五十嵐さん。ポーチなど小物アイテムも手掛けています。
SHOP INFO
hitotsubu【ヒトツブ】
南会津郡南会津町田島字上町甲4004(CAFE JI-MAMA内)
営/11:00~18:00
休/月曜
社会福祉法人 啓和会セレクトショップ&ギャラリーエーコード(喜多方市)
製作に関わる人々の温かみが伝わるバッグ
喜多方駅から徒歩1分。社会福祉法人啓和会が手掛けるアートな交流スポット「エーコード」があります。「手づくり」をコンセプトに並べられたバッグは、福祉施設で作られる授産品と呼ばれるもの。シンプルな帆布のトートバッグ、織をポイントにしたバッグ、独特なタッチのイラストのバッグなど、どれもとってもおしゃれ。しかも手に取りやすい価格!「利用者さんとスタッフ、一緒に丁寧に作りました」と話す通り、温かみがあり、個性も感じるバッグたちにほっこり。作るうちに愛着が沸いて、自分用に使うスタッフさんも多いそう。特別な素材、特別な技術でなくても、思わず手に取りたくなるバッグたちに会いに来てみませんか?
左:利用者さんが機械織りした生地がポイントのトートバッグ。/ORI TOTE2,000円
右:なんとラーメン粉を入れる粉袋を使った紙製バッグ。柿渋で3度塗りしているので、ちょっとの雨でも大丈夫!/ラーメンバッグ800円
deeps42(郡山市)
服に新しい使命を吹き込むリメイクバッグ
写真のバッグは全てリバーシブルで使えるもの。ひとつで2度使い回せるのも楽しい!/全て2,700円
arukuでもおなじみのファッション店「deeps42」では、古くなったジーンズやスカートなどをリメイクしたオリジナルバッグも販売しています。「デニムは丈夫だし、色んなコーデに合わせやすい生地。だからバッグにしたら面白いと思い、今では柄スカートや色んな生地を活かして製作しています。ロゴを合わせようか、ドット柄がいいか花柄がいいか…私たちも作っていて楽しいし、出来上がった世界にひとつだけのバッグはそれだけで魅力がありますね。お客さまから持ち込みでお願いされることもあるんですよ」。リメイクバッグはキュートだったり、ボーイッシュだったり、どれもお店のセンスを感じられるものばかり。私の着古したデニムもバッグにしてほしい!
「ファブリックの組合せは気分や好みで作っています」と、スタッフの猪狩さん。この生地は一体どんなバッグになるんでしょう!?
※この記事はaruku2018年5月号に掲載したものです。価格(税込表示)や内容は制作時(2018年4月)のものです。