国内のみならず海外でも高い評価を得ている福島のお酒。城下町・二本松には4つの蔵元があり、そのすべてが全国新酒鑑評会だけでなく、国内外で数々の賞を受賞しています。今回、見学や試飲が楽しめる2つの酒蔵を巡りました。日本酒の奥深さや、酒造りに対する熱い思いを改めて知ることができ、感動!日本酒の世界をたっぷり満喫してきましたよ。
大七酒造
生酛(きもと)造りが味わい深い美酒を生み出す。歴史と伝統にふれる酒蔵見学も楽しい!
創業1752(宝暦2)年の『大七酒造』は、江戸から続く醸造法「生酛造り」にこだわり、数年熟成させたお酒は国内外から高く評価されています。生酛造りは微生物をコントロールする職人の技が必要ですが、その分、調和した自然な香りや口当たりのなめらかな酒質が実現できるそう。独自に開発した「超扁平(へんぺい)精米技術」により、従来よりもさらに不要成分を取り除いた緻密で上質な味わいに魅了されたファンは全国に広がっています。
磨き抜かれた高度な技や職人の鋭い感覚なしには成り立たない世界を「酒蔵見学ツアー」を通して体験できるのも大きな魅力。モダンな洋館は見ているだけで優雅な気分に。人気酒のテイスティングを目当てに訪れる見学者も多いそう。
① 一般見学コース(約60分)1,500円
特典/定番人気のお酒5アイテムのテイスティング
見学/酒蔵、本館(ショップ)
② プレミアム見学コース(90分)3,500円
特典/最高級のお酒7アイテムのテイスティング
見学/酒蔵、本館(ショップ)
※酒造期を除きます。※テイスティングなしの方も同料金。
人気の「一般コース」の試飲は5種。ソムリエの田崎真也氏デザインのオリジナルグラスに入った美しい酒をしみじみと味わってみて。
檜物屋【ひものや】酒造店
地元で愛される銘酒「千功成」。酒蔵での試飲やオリジナルグッズも人気!
二本松市の飲食店や旅館でもおなじみの「千功成(せんこうなり)」は『檜物屋酒造店』を代表する銘柄。豊臣秀吉の旗印、千成瓢箪の千成から名づけられました。ちなみに、檜物屋の屋号は先祖が檜の曲げ物を扱っていたことに由来しているそう。自宅での晩酌や親しい人への贈り物にも人気のお酒は、1874(明治7)年の創業から長い間地元で愛されています。二本松産の食用米「天のつぶ」と安達太良山の伏流水を使用し、手間を惜しまず、昔ながらの造り方を受け継ぎ、全量槽搾りにこだわっています。大吟醸から普通酒までさまざまな種類を取り揃えますが、「毎日飲んでも飽きないおいしさ」も大きな魅力!
粋でおしゃれな酒蔵オリジナル!二本松4蔵のコラボ商品
二本松の4つの酒蔵の純米酒と岳温泉の天然湧泉を配合した美容成分たっぷりのフェイシャルパック。各蔵元の特徴が出ているので使い比べてみては?
ここでも買える!二本松のお酒
道の駅「安達」智恵子の里
国道4号沿い。二本松の特産品が満載。市内蔵元の自慢の銘酒も揃っています。
安達ヶ原ふるさと村
安達ヶ原の鬼婆伝説の地に建つテーマパーク。二本松の銘菓や銘酒なども取り揃え、親子で遊べる「げんきキッズパークにほんまつ」や、屋外にはフワフワドームもあります。
※この記事はaruku2020年9月号に掲載したものです。価格(税込表記)や内容は取材時のものです。