昨年、郡山合同庁舎の北側に現れた、温室みたいな建物が「オブロスコーヒー」。21歳と17歳の頃にコーヒーの魅力に目覚めたというオギノ兄弟が、スペシャルティコーヒーの美味しさ”さくっと気軽に”楽しんでほしいという思いでオープンさせたコーヒースタンドです。
「コーヒー作り=農業」だからビニールハウスをモチーフにしたという建物がお洒落です。
「スペシャルティコーヒー」というのは、世界中のコーヒーの5%程度しか流通しない希少なクラスなのだとか。生産者や加工の過程が明らかで、審査で80点以上を獲得した品質の良い生豆。数ある種類の中でも、オブロスコーヒーは「果実感のあるコーヒー」にこだわり、浅~中煎りでブレンドせず提供しています。ひと口飲むと、口の中に繊細でフルーティな風味が広がり、いつものコーヒーとは別な飲み物という印象すら受けました。
「卵サンド 520円」=キューブパン+お寿司屋さんの卵焼き!?和辛子が利いて優しい味わい。
ラテアートへの興味からコーヒーの道に進んだと言う夢紘さんが作るカフェラテ。ふわっとなめらかで、エスプレッソもさすがに良い香り。
「生豆本来の美味しさを、劣化させずに引き出すのが抽出の技術なんです。ぜひ、個々の農園ならではの味を体験してほしい。しかも日常で気軽に、というのを大事にしてます。」と、お兄さんの夢紘さん。兄弟2人は、世界に通用するバリスタパスウェイの資格を取得しているとか。抽出技術と味覚を鍛えた彼らの美味しいコーヒーは、テイクアウトも可能。また、豆の販売もしており、自宅で再現できるようお店のレシピ(分量や抽出の温度・時間)をすべて公開しています。技術に裏付けられた美味しさも、豆の素性やレシピまでガラス張りの爽やかさも、彼らが作る優しい空気も魅力的ですよね。今月はワークショップも開催されます。お楽しみに。
2人は、3年計画でさらなる進化を目指しているとのこと。弟の稚季さんは焙煎士の修行中。今、ホテルプリシードのポップアップ店で、自家焙煎のコーヒーを提供しています。
コーヒー豆も販売。希望すれば、淹れ方を教えてもらえます。
※この記事はaruku2017年10月号に掲載したものです。価格や内容は取材時のものです。